タイムレコーダーのサーバーは自社で管理する?ASP・クラウド・オンプレミスの違い
オンラインのタイムレコーダーを導入する場合、データを保管するサーバーをどこで管理するかによって、導入や運用に違いがあります。今回はその違いについて見ていきましょう。
オンプレミス型
オンプレミス型は自社にサーバを置いて管理する方法。自社にサーバを置くため他システムとの連携がしやすい、カスタマイズがしやすいというメリットがあります。その反面、サーバにパッケージをインストールして使用することになるので、サーバは自社で購入し、ネットワーク環境も含めて準備する必要があります。
複数拠点からの接続や、モバイル端末での接続に対応する場合は、VPN接続なども考慮しましょう。また、オンプレミスにする場合は自社内にサーバを設置する場所や、システム担当の人員が必要不可欠です。
<こんな企業におすすめ>
- すでに自社で保有しているシステムとタイムレコーダーを連携したい
- 複雑な就業ルールや勤務形態でカスタマイズが必須
- 高度なセキュリティを実現したい
ASP・クラウド型
パブリッククラウド
自社にはサーバを置かず、サービスプロバイダが提供するサービス利用する方法です。タイムレコーダーの中で『ASP』や『クラウド』と言われているものはSaaS(Software as a Service )の意味合いが強く、サーバだけでなく管理画面もWebブラウザから利用できるものが多いです。
料金は従業員数に応じた月額料金制を取っていることが多く、1人当たり300円/月のシステムであれば、『30人利用で月々9,000円』とった支払いになります。
サービスプロバイダが提供している環境を使うため、自社独自のシステムとの連携やカスタマイズは難しいことが多いので、導入時にしっかりと確認しておきましょう。
<こんな企業におすすめ>
- システム導入の初期費用を抑えたい
- システム運用をプロにお任せしたい
- 複雑な就業形態ではなく、ある程度は運用でカバーできる
ホスティング型プライベートクラウド
クラウドの中でも、IaaSやPaaSを使って自社に環境を持つことなく、クラウド上にインフラ環境(サーバ)を構築することも可能です。これはホスティング型のプライベートクラウドと呼ばれ、自社にサーバを置く必要が無いので、災害時の対策として有効です。
自社にインフラ環境を構築する場合との大きな違いは、機器を購入することなく必要なリソースを組み合わせて環境を作れるという点。料金は利用したリソースに応じて月単位で課金される形式です。
クラウドということで、コストを抑えられるというイメージを持ってしまいがちですが、場合によってはコスト面でオンプレミスと同じくらいの費用が必要になることもあります。また、インフラの運用は事業者が行いますが、サーバ設定やセキュリティ対策、リソースの使用状況の確認などは自社で行う必要があるので、ある程度インフラに関する知識を持った担当者が必要です。
<こんな企業におすすめ>
- パッケージを導入したいが自社内にインフラ環境を保有したくない
- サーバなどのインフラ環境のメンテナンスはプロに任せたい
- 状況に応じてスケールイン/スケールアウトしたい
システム担当者がいない場合はASP・クラウド型を
この記事を読んで、「サーバは何を購入したらいい?」「インフラって何?」「リソースって何?」という疑問を持った方はまず社内のシステム担当者に相談してみましょう。そもそもシステム担当者がいないという場合は、ASP・クラウド型タイムレコーダーの検討をおすすめします。
今利用しているシステムの状況や、連携の必要性に応じてオンプレミスにするのか、ASP・クラウド型にするのかを提案してほしい場合は、両方のタイプを提供している事業者を選んで問い合わせしてみてください。